大量注文・超短納期の難題を解決せよ!
人気テレビドラマ『VIVANT』撮影を裏で支えた
営業×生産の対応力。

福田金属箔粉工業 × コンポジット工業
営業|福田金属箔粉工業 金属箔営業部・建材営業グループ/2020年入社 Kさん, 生産|コンポジット工業 生産管理課/2013年入社 Mさん

コンポジット工業の製品「カラーエース」が、ドラマ日曜劇場『VIVANT』(TBS系・2023年放映)の撮影セットに採用され、営業部門を担う福田金属箔粉工業が美術協力を行いました。
その裏側では何が起こっていたのか?両社の担当者に当時を振り返って話を聞きました。
テレビには映らない、営業×生産の知られざる奮闘のドラマとは…!?

―お二人の普段のお仕事について教えてください。

Kさん

福田金属箔粉工業の取扱製品のなかでも、アルミ複合板のカラーエースなど、金属箔を使った建材の営業を担当しています。お客様の窓口になる顧客対応や、コンポジット工業など生産側との調整役が主で、日々誰かと話し合って何かをしている仕事です。

Mさん

コンポジット工業で生産管理を担当しています。工場全体の稼働スケジュールを総合的に調整したり、素材の在庫管理や発注、あとは特注品があった場合の見積もり対応が主な仕事です。

―お互いの印象についてはいかがですか。

Mさん

初めてお会いしたのは、確かKさんが新人研修でコンポジット工業の工場に来たときでしたね。事前に「超絶背の高いイケメンが来る!」と話は聞いていたんですが、本当にモデルみたいにスタイル抜群なカッコイイ人で。中身も好青年だし、これはビシバシいかないと、と(笑)

Kさん

そんなこと考えてたんですか(笑)僕から見るとMさんは大人っぽくてダンディだな~という印象でした。僕がコンポジット工業側とやり取りする相手はもっぱらMさんで、2ヶ月に1度くらいは工場訪問機会もありますし、普段からしょっちゅう顔をあわせてます。ビシバシとか言ってましたけど、実際は物腰穏やかで優しい方で、仕事もやりやすくてありがたいです。

Mさん

本当にそう思ってる?お世辞じゃなくて?(笑)

Kさん

本当ですって(笑)

事前情報ほとんどなし!?急な短納期×大量注文の高難度依頼。

―『VIVANT』への美術協力はどのようなお話でしたか。その時の印象はいかがでしたか。

Kさん

『VIVANT』への美術協力は「カラーエースのブラック(C237FF3)を500枚、約2週間後に納入希望」というものだったのですが、正直厳しい、というのが第一印象でした。
以前にも福田金属箔粉工業でドラマの美術協力をしたことはあったんですが、納期も1ヶ月くらいと余裕がありましたし、量も数枚程度だったんです。でも『VIVANT』は前と比べ物にならないくらいの大量注文かつ短納期。営業だけでなく内外のいろんな所と調整が要ることが予測されたので。

Mさん

生産側のコンポジット工業としても、最初に話を聞いた時はびっくりしました。普段100枚単位の注文がないというわけではないですけど、『VIVANT』は納品希望日まで実質10営業日程度しかないのは物凄くタイトです。
そもそも、僕が聞いていたのは「ドラマの美術協力用」という話までで、それが『VIVANT』と知ったのもだいぶ後、オンエア手前ぐらいでした。ホームページを見てもどんなドラマか全然想像できないし、出演者が豪華、くらいしかわかりませんでしたよね。

Kさん

オンエアまではドラマのストーリーも出演者の役柄も明らかになってませんでしたね。こちらも美術協力を決めた時点でわかっていたのはタイトルとメインの出演者名くらいでした。ドラマ制作陣の意気込みの表れとは思いますが、あまりにも事前情報がなかったので、当初は社内でも「これ受けて大丈夫なの?」と心配の声も結構ありましたね。

Mさん

営業サイドはそんな状況だったんですね。

Kさん

ドラマがヒットするかどうかは事前にわかりませんし、心配する人がいても当然だと思います。でも営業サイドとしては、以前ドラマの美術協力をした時はとても良い反響がありましたし、それにこれだけ情報を伏せられているのは相当の期待作に違いないと、むしろ乗り気になってたんです。「これはいけますよ!出演者も堺雅人と阿部寛だし!」って説得してまわってました(笑)
最終的に社内の大きな期待のもと、ご協力させていただくことになりました。

まさかの在庫切れ!?欠品寸前の大ピンチ発生。

―依頼への対応において、特に気を配ったことは何でしたか。

Kさん

納期の厳守です。ドラマの撮影ってどの場面をいつ撮るか、スケジュールがすごく細かく決まっているので、撮影セットのやり繰りの面でも納品日変更は難しいんですよ。実際『VIVANT』は、納品希望日がほぼピンポイントで指定されていました。その辺、福田金属箔粉工業とコンポジット工業は小回りが効くこと、臨機応変さを売りにしていますし、絶対何とかできると思って。そこでMさんに相談しました。

Mさん

この案件、納期が厳しかったのはもちろんですが、実は在庫管理の方が大変でした。注文を受けた時点で、ブラックの在庫は540枚しかなかったんですよ。そこから『VIVANT』用に500枚出荷してしまうと、欠品確定です。しかも、ブラックの素材にするカラーアルミの在庫もちょうどその時ゼロになっていて、すぐに補充するのも厳しい状況でした。
ブラックはカラーエースシリーズの中でも売れ筋で、割とコンスタントに注文がくる製品なんですよね。在庫40枚だととても足りません。

Kさん

ブラックは先方から指定をいただいていたので、代替もNGでした。
かといって、在庫を使い果たして補充を待つ間に来た注文は断る、なんてことは他のお客様にご迷惑をかけてしまいますし、避けなければなりません。

Mさん

いかに通常の営業に支障をきたさずに対応するかが、『VIVANT』案件の最大の課題でしたね。ここの生産・納期の調整が一番難しかったです。

課題解決のカギは生産管理と営業×生産のコミュニケーション。

―その状況はどのように解決されましたか。

Mさん

『VIVANT』の話がくる前日に、アルミメーカーさんから近日中にアルミを納品できると連絡があったことを思い出したんです。それで希望が見えたので、急いで工場の生産スケジュールを組み直しました。
リミットの納品日から逆算して、一瞬欠品が発生しても通常の営業に支障が出る前に補充が間に合うよう、素材が届く予定に合わせてどの工程の作業をいつやるかを調整するんです。パズルのピースじゃないですけど、工程を一旦バラしてから上手く収まるように当てはめていく感じですね。他の素材メーカーさんの協力もあって、なんとか納品日までに問題なく500枚を出荷できる体制を整えました。

Kさん

それでMさんからいける、と返事がきたので『VIVANT』の案件にGOが出せたんですよね。この辺はMさんが上手くやってくれました。準備の猶予すらほぼなかったので、調整するのも超特急になりますし、コンポジット工業からできないと言われたらこの案件はなかったことになっていましたから、本当にMさんのお陰と言ってもいいと思います。営業の意図を汲んでくれた上で、生産側の調整をこなしてくれる方がいるのは本当に心強いです。

Mさん

Kさんはじめ福田金属箔粉工業側とも普段からコミュニケーションをとることを意識していたこともよかったですね。何かあれば互いに最大限相談に乗れる体制ができていたので、スムーズに解決できたと思います。
営業側でもお客様との間で納期含め色々な調整を行っていただいてますし、もしお客様にご迷惑をかける結果になった場合、直接お叱りを受けるのは営業の方です。何かあれば他に出向かなければいけない立場ですし、尊敬しています。

Kさん

そう言ってもらえるとありがたいです。

Mさん

あと、ドラマということで「これは家族に自慢できる仕事だぞ」と実は結構モチベーションも上がっていました(笑)生産側としては、製品が出荷後どう使われるか、なかなか知る機会がないんですよ。今回は貴重なその機会だったので。

Kさん

なるほど(笑)確かに何のために使うのか、用途や向け先がはっきりしていると仕事の成果が具体的に目に見えますし、モチベーションアップに繋がりますよね。僕らも普段は注文されたものを納品した後の展開まではわからないことが多いので、今回は珍しい案件でしたが、その点でも「美術協力」をする意味を営業側としても再認識しました。

営業と生産が一丸となり、これからもお客様に寄り添ったものづくりを。

―その後の反応や反響はいかがでしたか。

Kさん

TBSの美術スタッフさんからは、カメラ写りも良くイメージぴったりの満足できるものが作れたと大変好評をいただきました。実はオンエアの前に招待してもらって、ロケハンで製品を使ったセットを見学させてもらったんですよ。

Mさん

えっ、そうだったんですか。うちにはドラマが終わってから写真だけ届いたのに(笑)

Kさん

今回は営業部の担当者限定だったので(笑)でも僕らも本当にその時までは具体的にどういう使われ方をしているかまでは知らなかったんですよね。実際に見せてもらったら、思っていた以上にカッコよくて。ブラックは艶消しタイプの製品なんですが、他社製品と比べて艶を消し過ぎず程よく照り返しがあるのが良かったのかも。製品の質感を活かして使っていただけていて、こちらとしても嬉しかったです。

Mさん

僕は放送中は毎話家族で視聴しながら、どこに製品が使われているか確認していました。ドラマ自体も面白かったですが、僕はつい製品を探してセットの方を目で追うことも多かったです。やはり実際に使われているところを見て、「あそこの壁はうちの会社で作ったものなんだ」と話せるのは嬉しかったですね。

Kさん

他のお客様からの反響も大きかったですよ。『VIVANT』のオンエア時期に展示会に出たことがあったんですが、その時「『VIVANT』に使われました」とブースに掲示しておいたら、すごく良いフックになってくれて。明らかにいつもより来てくれる人の数が多かったです。建材って基本的に脇役なので目立つものではないですし、普段は結構素通りされちゃうことも多いんですが、『VIVANT』の効果ですごく注目してもらえましたし、営業面で見てもプロモーション効果は絶大でした。美術協力は大成功だったといえると思います。

Mさん

コンポジット工業でも、放送後は工場の入口に美術セットの写真と使用した製品のサンプルを並べて展示していたのですが、来客されたどのお客様や取引先様からも「『VIVANT』見てましたよ、御社の製品を使っていたんですね」と話が出て、改めてドラマの話題性に驚きました。やはり反響があると嬉しいですね。難しい仕事でしたが、やってよかったなあと改めて思っています。
工場のスタッフにはオンエアが決まってから製品が使われることを知らせたんですが、喜んでいた人が多かったです。

Kさん

ところで、Mさんが期待していたご家族からの反応はどうでしたか?

Mさん

妻の反応は…薄かったです(笑)ドラマ自体はすごく楽しんでいたみたいですが、セットの話に関しては…「はあ」って。

Kさん

温度差が…(笑)

『VIVANT』の案件を担当した上での感想を、改めて教えてください。

Kさん

難しい案件ではありましたが、営業・生産両サイド双方が一丸となって取り組むことができ、充実した仕事になりました。何に使われるか、そのために何をすべきか、というゴールがはっきりしていたので、いつも以上に互いに責任感も共有でき、それが成功にもつながったのかなと思います。自分にとっても大きな糧になりましたし、今後も、このような充実感を味わえるような仕事をしていきたいなと思っています。

Mさん

Kさんの言う通り、明確な目標のために動けたことで、営業・生産との連携、一体感をもって対応することができました。通常とは色々条件が異なる案件でしたが、イレギュラーな時ほど、解決した時の達成感は大きいですし、やりがいを感じます。これからも、ゴールから逆算して一つ一つ問題点をクリアしながら、お客様によりそう形でものづくりをしていきたいですね。

これからも、福田金属箔粉工業とコンポジット工業は、密接なタッグを組んで課題に挑戦していきます!

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